保育カリキュラム

12月主題  精進(つとめます)

仏さまのみ教えにしたがい、正しいことに向かって根気よく努力することを「精進」といいます。一般に、物事への興味が次々と移っていく子ども達に、一つのことを集中して続けさせることはなかなか難しいものです。そのため、まだ注意力の散漫な子どもに対しては、興味や関心の向くような環境設定と、適切な助言とが必要になってきます。

集中力を集中力を育むためには、先生と一緒、あるいは友だちと一緒という集団の中で、各人の年齢や持ち味に応じて、根気強く努力を続けられるような配慮を行うことが効果的な方法であると考えられます。したがって、先ずは「みんながしている良いこと」は、同じように取り組ませる。また、良いことは日課として、それがたとえどんなにささいなことであったとしても、自分の務めとして実行し、やがてそれが習慣化していくように配慮することが大切です。そして、それを続けて行くことで、子ども達はひとつのことをやり遂げたという達成感を味わい、また次の何かに向かって自ら積極的に取り組もうとする意欲を持つようになることが期待されます。

そのためには、何よりもその都度、子ども達に対して適正な評価をすることが必要です。幼児期における善悪の判断は、一般には「ほめられる」と「叱られる」といった快と不快の感情から出発します。したがって、子ども達が何かある事柄について努めている時には、必ずその努力をほめて励ますようにしたいものです。子ども達にとって、自分のしている努力が周囲の人びとによって認められ評価を受けることは、大きな喜びであると共に自分への自信に繋がり、またその喜びが次には更なる継続のための力強いエネルギー源ともなるからです。

ただし、この場合ほめると言っても、その子どもの何をほめるのかということについて留意しなくてはなりません。漠然としたほめ方では、子どもにとってはいったい自分が何をほめられているのか理解することが出来ないからです。したがって、どの点が良いのかを具体的にわかりやすくほめるようにして、そのことを子どもと一緒に喜ぶようにしたいものです。

子ども達にとっては、初めはとても困難に思えるようなことであっても、それはごく小さな一見つまらないような身近な努力の積み重ねにより実現するということを、一人ひとりが身をもって体験出来きるようにしたいものです。そして、その体験を通して、努力し続けて行くことの大切さを実感させると共に、一度取り組んでことはすぐに投げ出さず最後まで諦めない心を育んでいくことが出来るように、共に自らも精進していきたいと思います。

年長組

〇何事もやり遂げようとする気持ちをもつ。
〇食事のマナーが分かり、心がけて食事をいただく。
〇身近な年末の行事や地域の様子に関心をもつ。

年中組

〇秋から冬への自然の変化を感じ取る。
〇うがい・手洗いを自分で意識して行い、寒さに負けず快適に過ごす。
〇食事のマナーについて知り、守りながら楽しくいただく。

年少組

〇いろいろなことも自分でしようとする意欲をもつ。

〇いろいろな表現活動を楽しみ、表現する喜びを知る。

満3歳児

〇ごっこ遊びや表現遊びを通して、保育者や友達と関わって、遊ぶ楽しさを味わう。